プロパト

人間の最大の武器とは?

こんにちは。プロパト・代表の飯田です。

日々、様々な人と組織と関わらせていただいて感じることをお伝えしてみようと思います。

 

「言葉を持つ私たちが、言葉を忘れかけている話」です。

 

「人間と他の動物の最大の違いは、コミュニケーションの力にある」とよく言われます。確かに、私たち人間はこれまで言葉を使って複雑な思考を伝え、感情を共有し、社会を築いてきた。しかし、ふと周りを見渡すと、その最大の強みを生かしきれていないのではないかと感じることがある。

 

すれ違う言葉、交わらない心

 

先日、あるカフェで仕事をしていたときのこと。隣のテーブルには、30代くらいの夫婦と小学生くらいの娘さんが座っていた。娘さんは一生懸命、学校での出来事を話そうとしているのに、ご両親はスマホを見たまま生返事。「へぇ〜…」「ふぅ〜ん…」と言いながら、画面から目を離さない。しばらくすると、娘さんは話すのをやめ、黙ってスプーンをいじり始めた。その顔には、「もういいや」と言わんばかりの諦めの表情が滲んでいた。

この光景を見て、何とも言えない気持ちになった。せっかく言葉を交わせるのに、私たちは本当に“コミュニケーション”を取れていると言えるのだろうか?

「忙しい」からこそ、言葉を大切にすべきでは?

もちろん、仕事や生活に追われる毎日で、じっくり話す時間が取れないこともある。それでも、少しだけ意識を変えるだけで、私たちはもっと「言葉の力」を活かせるのではないかと思う。

 

例えば、こんなことができるかもしれない。

・「おはよう」「お疲れさま」などの挨拶を、心を込めて言う

・誰かの話を聞くときは、スマホを置いて目を合わせる

・何気ない一言でも、気持ちを添えて伝える(「ありがとう」「嬉しい」「助かったよ」など)

 

言葉はただの音ではなく、人と人とをつなぐ架け橋だ。その架け橋を疎かにすれば、どれだけ言葉を知っていても、本当の意味で「伝える(意思疎通)」ことはできない。

 

言葉を取り戻そう

 

人間が持つ最大の強みは、ただ「話せる」ことではなく、「想いを伝え合える」ことだ。忙しさの中でも、ほんの少し意識するだけで、言葉はより温かいものになる。

 

今日、あなたが誰かと交わす言葉は、相手の心にどう届くだろうか? ちょっと立ち止まって、言葉の力をもう一度見つめ直してみてほしい。

 

らしく 楽しく おもしろく